Ep 1: アメリカにおけるタブー!?人の容姿について発言するということ
- gohantoomisoshiru2
- 2023年10月29日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年6月2日

改めまして、皆様初めまして。ご飯とお味噌汁セットの日常です。記念すべき初のポッドキャスト投稿でしたが、皆様お聞きいただけましたでしょうか。こちらのブログでは、ポッドキャストのテーマと連動して、画像や資料などを用いてさらに掘り下げたり、ポッドキャスト内では語り尽くせなかったことなどを書いていきます。ぜひ、こちらのブログもチェックしてくださいね。
Key Word:
Body Shaiming: 人の見た目を馬鹿にしたり、批判したり、意見を言ったりすること
Body Neautral: 自分の外見や体型に対する感じ方を、そのまま受け入れること
Body Positive: 「自分の体をありのままに愛そう」というムーブメント
さて、記念すべき初エピソードにして、シリアスな話題に斬り込みました。実際に私たちがアメリカで生活してみて日本との違いを顕著に感じたことの一つが、人の容姿についての発言に対する許容度でした。日本では、親戚の集まりなどで「太った?」とか、褒める時に「目が大きい!」「めっちゃ顔小さい!」などと何気なく容姿について発言する人が多いですが、アメリカでは気軽に人の容姿について発言することはタブーとされている空気があります。これは、アメリカがいろんな国の人が集まってできた移民国家であり、肌の色も体型も美に対する考え方も人によって違うことが前提であり、それらの多様性を尊重することを重要視していることが背景にあるのではと個人的に考察しています。
こんなにも違う?日米の美の基準
例えば、日本では色白な肌を美しいと感じる人が多く、「美白ケア」などを見かけますが、アメリカだと寧ろ日焼けした肌が美しいと感じて、わざわざ自分で日焼けしにいく人もいたりします。こんなにも何を美しいと感じるかには個人差があるんです。特に、先ほど例に挙げた「肌の色」に関する発言は差別的だと感じる人も少なくないので注意が必要です。そして、アメリカではこのように人の見た目を馬鹿にしたり、批判したり、意見を言ったりすることを「ボディシェイミング」Body(見た目、体型)+shaming(恥辱)と呼び、多くの批判的な声が上がっています。
人の容姿について発言することの危険性
容姿に関する発言は自己肯定感の低下を招いたり、うつ病や不安障害の原因になる可能性もあります。ELLEgirl.jpの記事によると、人の見た目について発言することには多くのインフルエンサーやセレブたちも警鐘を鳴らしています。アリアナ・グランデは、自身の過去の体型と現在の体型を比較され寄せられた「痩せすぎ」という批判について過去を振り返り、「人は私のことを健康だと思っていたけれど実際はそうではなかった時期だった」と明かした上で、たとえ善意であっても「身体的なことについて話すべきではない」とのメッセージを発表しました。その背景について、「人は他の人がどんな経験をしているのか知らない。だからたとえ愛や思いやりからそう言ったとしても、その人はその問題と取り組んでいるかもしれない。サポートシステムと一緒に対処しているかもしれない。あなたがそれを知ることはないのだから、相手にも自分にも優しくしてあげてほしい」と説明しています。また、彼女は「相手に対する褒め方、自分の好きではないものを目にしたときに無視する方法など、お互いに努力すべきことがあると思う。より安全であり、お互いをより守ることを目指すために」とし、褒め方にも注意が必要であることや好みでないことをわざわざ相手に伝える必要はないということも指摘しています。他にも、イェレナという女性インフルエンサーも同様に「痩せすぎ」という批判を受けて、「他人の体に意見を言うのはナンセンス」だと反論しています。また、彼女のファンからも「そのままで十分美しい!」と彼女を擁護する声が寄せられており、「ありのままの体を認め、愛する」というボディポジティブムーブメントが世間に浸透しつつある一方で、インターネット上では"ボディシェイミング"問題がますます深刻化していることが浮き彫りになっています。
ポッドキャストで紹介した記事:
◆アリアナに関する記事はこちら
◆イェレナに関する記事はこちら
相手を褒めたい時はどうすれば良い?
アリアナも注意喚起したように、褒める時の言葉選びにも注意が必要です。しかし、決して難しいことではなく、相手が選んだものやセンスを褒めれば良いのです。たとえば、「そのヘアスタイル素敵 (I love your hair style.)」「そのジャケットすごく似合ってるよ(That jacket looks really good on you.)」のように褒めることができます。せっかくなら、お互いにポジティブでいられるコミュニケーションを心がけたいですよね。
最後に...
最近ではルッキズムも社会問題となっており、容姿に関する不用意な発言で傷ついたことがあるという方や、ありのままの自分に自信を持てないという方も多いのではないでしょうか。しかし、所変われば美の基準も変わるように、本来は美の基準など人それぞれで、一般的とされるものに当てはまっていなければならないというようなものではないと思います。あなたはありのままで十分であり、あなたの美しさは他人の発言により増減することなどありません。「善意で言ってるのに」「褒めてるからいいじゃないか」ではなく、受け取る相手の気持ちを考えて発言したり、あえて発言を控えたりすることは、相手への思いやりや尊重であると同時に、あなた自身を固定概念から開放することでもあると思っています。
ー“Beauty begins the moment you decide to be yourself.”
「自分らしくいようと決めたとき、美しさは始まる」
Coco Chanel(ココ・シャネル)
*質問やコメントがあればぜひホームページの「質問箱」よりお寄せください!
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